~プチ漫画付きで魅力を語ります~ マイクロファイナンスフォーラム2015へようこそ!
―登場人物紹介―
<左>ニシダ:調査チームのリーダーで、フォーラムの裏ボス的存在。本業ではシンクタンクに勤務し、データー分析の日々。Fintechにも造詣が深い。
<中>ナガシマ:公認会計士・ConnectAsia株式会社代表取締役社長。マイクロファイナンスの現場を走り回る熱い男。フォーラムにゲストとして参加予定。
<右>キョウ:広報チームの新米。その仕事の速さとバイタリティ、そして声の大きさで早くも一目置かれる存在に。フォーラムは初参加。
マイクロファイナンスフォーラム開催まで、いよいよ1カ月を切りました!
今年のテーマは「Microfinance×Fintech」。大充実の内容にするべく、メンバーは一丸となって準備を進めていますが、「Fintechって何?今回のトピックは難しくない?」という声がちらほら。
そこで、ここでは広報チームの新米キョウが、フォーラムのゲストであるナガシマ氏と調査チーム隊長ニシダと共に、見どころを分かりやすくお伝えします。
Fintechはなぜここまでバズっているか?
―満月の夜、都内の某チャンコ鍋屋にて。
キョウ:私はマイクロファイナスフォーラムに初参加なので、今からワクワクしています!Fintechっていうのも、なんだかイケてる響きですよね。でも実は、意味がいまいちよくつかめていなくって…。教えてください、ニシダさん!
ニシダ:Fintechとは、FinanceとTechnologyを合わせた造語というのは知っている?
キョウ:はい!というかさっきググりました! でもそれって目新しいことですか? 世の中のシステムが、アナログからデジタル化されるのってごく普通のことですよね。なんで今、新しい言葉まで作って騒がれているのでしょう?
ニシダ:ディスラプタートシテ、キンユウギョウカイデキョウイダカラ。
キョウ:!!??今の何語ですか?
ニシダ:ごめんごめん、つい専門用語が…。ディスラプターとは、テクノロジーを利用して既存の市場を切り開く企業のこと。
キョウ:なるほど。身近な例だと、配車サービスのUberとか?スマホで簡単にタクシーが呼べるという便利さで、特に欧米ではタクシー業界の脅威になっていますよね。
ニシダ:その通り! Fintechで代表的なものには決済・C2C送金のPaypal、LINE Payなどがあるけれど、それらも金融業界の脅威。つまり金融の仕事を奪ってしまうのではないか、と思われているわけです。
一方で、もちろんテクノロジーによって金融サービスが効率化する面もある。オンラインで24時間365日預金や振り込みができるのは、テクノロジーの恩恵だよね。つまり、テクノロジーの介入は金融にとって脅威でもチャンスでもある。で、今は脅威かチャンスかどっちに出るかをみなで睨んでいる時期であって、Fintechという言葉がバズっているわけ。
キョウ:なるほどー。まさに今が、FinanceがTechnologyを食うか食われるかの勝負時なんですね! (ニシダさん、必要以上に輝いて見える…もしや、Fintechにはカッコ良く見せ効果もあり…!?)
開発途上国におけるFintech
―スペシャルゲスト、ナガシマ氏がスリランカから到着。
ナガシマ:まぁ、食うか食われるかっていうか、仲良くするのが理想だけどね。
ニシダ:その声は、ナガシマさん!
キョウ:初めまして!今回のフォーラムでの発表、楽しみにしています。ナガシマさんは、途上国で金融分野のICT(Information and Communication Technology、情報通信技術)に携わっているんですよね?
ナガシマ:そうだよ。今は主にミャンマー、カンボジア、スリランカで活動しています。日本と海外を行ったり来たりで忙しいけれど、特に途上国のことは現場に行かないと分からないことが多いからね。
ニシダ:そ、そう言われると、主にデスクで作業をしている僕は耳が痛いな…。
キョウ:ニシダさんは、ウォッシュレットがないところでは生きていけないですもんね!!
ニシダ:それは余計だし声が相変わらず大きいよ!(気を取り直して)ナガシマさんには、ぜひフォーラムでマイクロファイナンスにおけるFintechの実例について話していただきたいと思います。
キョウ:開発途上国でも、Fintechは熱いんですか?
ナガシマ:そうだね。先進国と同様に、Fintechによるサービスの効率化や生産性アップが期待されている。一方で、インフラが整っていなくてデータベース化が上手くいかなかったり、IT格差でサービスが公平に普及しないことを危惧する声があったりと、課題も多い。
キョウ:個人的には、どんどんIT化を進めることには疑問を感じます。この間、ベトナムでマイクロファイナンスのセンターミーティングを視察する機会がありました。マイクロファイナンス機関の顧客が集まって手渡しでお金を返すわけですが、情報交換をしたり歌を歌ったり職業訓練をしたりと、地域の憩いの時間のような印象を受けました。IT化が進むと、ああいうものもなくなってしまうのかな…と。
ナガシマ:良い目のつけどころだね!僕も、どこまでIT化すればいいのか、模索しているところではある。アジアとアフリカなど、場所に寄って状況は異なるし、それに、現場レベルではいろいろ大変なこともあって、例えば…
ニシダ:ああっ、ナガシマさん、その辺でストップ!詳細はフォーラムにとっておいてください。これ、フォーラムに人を呼ぶための対談ですから。
ナガシマ:すまん、悪かった!でも最初に言った通り、FinanceとTechnology、MicrofinanceとTechnologyがどうすれば上手くかみ合うのか。そして、結果として世界の貧困削減につながるのか。ヒントが得られるような、フォーラムになればいいと思います。
ニシダ&キョウ:今年も、マイクロファイナンスの新地平を開きましょう!
THE END