〜2016年もプチ漫画付きでナビゲート!〜 保健医療をテーマにマイクロファイナンスフォーラムを開催!
—登場人物紹介—
<左>
オオノ
調査グループ。今をときめく外資系コンサル勤務の働きマン。論理的思考能力の高さやコンサルインテリ用語で他メンバーを圧倒する。
<中>
テジュン
我らがLIP代表。本業で世界を駆け回るジェットセッターでありランナー。好きな食べ物は参鶏湯と焼肉、コンビニスイーツ。
<右>
キョウ
入会1年以上を経過し、新米キャラはどこえやら。テキパキした仕事ぶりでメンバーの尻を叩く存在に!料理を作るのも早い。
今年もテーマがマニアック!? 2016年度のマイクロファイナンスフォーラムのテーマは、「マイクロファイナンスと保健医療」。昨年に引き続き、広報チーム・キョウのナビで見どころをリポートします!
マイクロファイナンスと保健医療はどうつながる?
—ある週末の夜、キョウ宅にて。
キョウ:ちょっとオオノさん、早くしましょうよ!
オオノ:え、何のこと? もうキョウさんが作った料理なら全部食べたよ。美味しかったー。
キョウ:違いますよ! 今年のフォーラムのテーマです。早く考えないと!
オオノ:それね。実は私の頭のなかでは結構固まってきてるんだ。もうイシューは明確だし、今週中には何らかのアウトプットを出すつもりだったんだけどリソース不足で。
キョウ:(出た、外資コンサル用語・・・)今、この場でしちゃいましょう!
オオノ:実は、マイクロファイナンスと保健医療の関係が気になっている。ベトナムでマイクロファナンス機関や顧客に話を聞いたら、機関から支援を受けていざ生活を立て直そうとしても、体調を崩して働けなくなり、お金が返せない…という顧客が多い印象をもったんだ。マイクロファイナンスをきっかけに、改めて健康の大切さを思い知った、という感じかな。
キョウ:なるほどー。でも、“金貸し”と”健康管理”ってなんか遠いような気がするんですけれど。
オオノ:日本の金融機関を想像すると確かにね。でも、たとえばマイクロファイナンスのひとつの特徴として、センターミーティングがある。顧客が機関にお金を返す場であるとともに、読み書きを教えたりと教育の場として活用されているのは知っているよね? このセンターミーティングの場で、保健教育をしているマイクロファイナンス機関もあるんだ。それに、マイクロファイナンスというと、まず融資を考えがちだけれど、貯金や医療保険のサービスも提供しているし。
キョウ:”保健”と”保険“。実はダブルに絡み合っているわけですね。
オオノ:そうそう。そして、実際に顧客の医療ケアに携わっている人たちは、保健教育や保険サービスをどう捉えているのかが、非常に気になるところ。今回のフォーラムでは、医師など、医療関係者の方々を招いて進めたいと思っている。貧困問題は、健康問題の解決なくしては改善しない!
キョウ:オオノさん、素敵!!!私、ついて行きます!!!今すぐ何かしたいです!!!夜食に作った参鶏湯、食べてください。きっとオオノさんの健康にいいですよー。
オオノ:確かに、私たち自身の健康管理も大切だよね。いただき・・・
テジュン:その参鶏湯、僕がほしいです。
キョウ&オオノさん:テジュンさん、いつの間に!?
テジュン:空港から走ってきましたー。
医療問題の解決には国レベルの政策も求められる
テジュン:ところで、オオノさんの説明には大体同意です。保健医療や及び保険サービスの改善は大切。そして、同時に課題や限界も感じている。
オオノ:テジュンさんの現場の話も聞きたいです!
テジュン:たとえば、アプリを作って、健康診断を気軽に受けられるようにしたケースがある。でも、実際は、健康診断を受けるマイクロファイナンス顧客の数はあまり増えなかった。1日仕事を休んで病院に行くことに、あまり重要性を感じない…合理的な意思決定として、検査を受けることを選ばない人が多いんだ。保健医療問題の解決には、もっとドラスティックなチェンジが必要なのかもしれない。
キョウ:民間、NPO/NGOレベルの保健教育や保険サービスだけだと追いつかないというわけですね。
テジュン:そう。国など、大きなレベルでのインフラや制度面の改善が求められていると思う。そこで、僕はフォーラムでは、日本の国民皆保険制度についても触れたい。すべての国民が何らかの公的医療保険に加入し、お互いの医療費を支え合うという国レベルの制度は、貧しい人の健康ケアという点で成功例。途上国の健康医療問題を考えるうえで、ヒントが多いと思うんだ。マイクロファイナンス機関として何ができるのかも探りたい。
キョウ:なるほどー。でも、国の政策レベルの話に、マイクロファイナンス機関って関与できるんでしょうか。
テジュン:国の政策は、市民レベルの働きもあって動くものではないかな?
オオノ:マイクロファイナンス機関が、世界の健康医療問題を動かすトリガーに!
キョウ:世界を変えるには、”お上に任せておく“のではなく、民の働きかけが必要ってわけですね!
テジュン:その通り!そして、民の集まりであるNPOは、”ソーシャルな部分のアジェンダ設定組織”であるべきだと思っている。マイクロファイナンスフォーラムを続けてるうえでいちばん意識しているのは、あまりスポットライトが当たっていない問題を国や世の中に提起すること。時代の一歩先を進んでいきたい。今年の「マイクロファイナンスと保健医療」も、ほどほどに時代の先を読んだ良いテーマなのではないかな? あ、時間がない。そろそろまた走って次の打ち合わせに行かないと…
(テジュン、走り去る)
オオノ:テジュンさん、話に夢中になって参鶏湯を忘れてる!
キョウ:えー! 私、追いかけてきます!……
だめだ、ランナー・テジュンの足は早すぎて追いつかない。一歩が大きすぎです!!!
THE END
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